犬はどのように学習するのか?
どのような考え方とやり方が一番効果的か?
旧態依然とした「飼い主がリーダーになる必要がある」とする訓練方法の原点は
コンラッド・モスト大佐の『犬の訓練マニュアル(ドイツ1910年)』であり、
ここで強調されていたのは人と犬との関係が階層的だという点です。
このアプローチでは常に飼い主は群れの頂点に立ち、自分の地位を保ち強めなければ
なりません。
その為、犬の問題行動は飼い主が支配力を保つことに失敗したから起こるとの
考えでした。
しかし基本的に犬は家族でパック(群れ)を作っているので、パックのアルファは
支配者ではなく親なのです。
自分自身の子供の頃を思い出してみて下さい。
両親に褒めてもらうと嬉しくて、その笑顔が見たくて行動しませんでしたか?
逆に体罰を受けたり、怒られてばかりいると初めは言うことを聞いていたけれど
だんだん内向的になってきたり、エスカレートしてくると最終的には両親に対して
恐怖を感じて自己防衛のために刃向かうようになりませんか?
犬も褒めてもらえば嬉しいし、何よりも飼い主さんに喜んでもらえることが
幸せなのです。
望ましい行動はしっかりと褒め、望ましくない行動はきちんと正して望ましい行動に
導いていくことが大切です。
次回は『なぜ問題行動が起きるのか』を考えます。